AIが描く“未来のスポーツ”──仮想競技がSNSで拡散中

AIによってデザインされた「存在しないスポーツ」の動画が拡散された事例がある。生成AIと物理シミュレーションを組み合わせることで、「重力が逆転するバスケットボール」や「空中でチェスをする体操競技」など、まるで異世界から飛び出したような架空スポーツがリアルに映像化された。

この実験は、AIが「ルール生成」と「映像生成」を同時に行えることを示している。従来のCGでは人間が一からルールや動きを設計する必要があったが、AIは「こういう競技があったら？」という曖昧な指示から合理的なルールを組み立て、違和感のない映像を作り出す。これは、生成AIの中でも「強化学習（Reinforcement Learning）」や「物理エンジンとの統合」によって可能になった新しい応用分野だ。

教育やスポーツビジネスの専門家からは「未来のeスポーツやメタバース競技の原型になるかもしれない」と注目されている。SNSでも「こんな競技やってみたい」「人間が挑戦できる日が来るのでは」と盛り上がり、数百万回以上の再生を記録した。

AIは既存のスポーツを支援するだけでなく、“新しい遊びの文化”そのものを生み出し始めている。近い将来、私たちは「AIが創造した競技」を実際にプレイする時代を迎えるかもしれない。